以下、京都府中小企業団体中央会メールマガジンからの情報です。
京都府の景況 東日本大震災の影響 各業界に広がる
全体の景況 =東日本大震災の影響は大きく、全業種で業況は悪化となった。
原材料・商品等の一部不足・価格上昇、物流の乱れ、イベント等の
自粛による売上減等の影響が見られ、先行き見通しは非常に厳しく
なっている。今後、極端な受注・消費の低迷が懸念されており、資
金面をはじめとする迅速な各種支援が求められている。
◇製造業◇
・繊維、同製品=東日本大震災を境に注文が止まった様子。東北地方は呉服店
舗も多く大きな市場であるが、その需要が当面絶たれたことによる
影響は計り知れない。
・出版、印刷 =東日本大震災の影響が出ている。先行き不安による印刷需要
の減少や、紙・インキ等の資材の一部が不足しており、生産効率の
低下とコスト高が避けられそうにない。
・鉄鋼、金属 =3月上旬は、電機・電子関係を中心に2月度の好調を維持して
スタートし、業界全体でもほぼ順調と思われたが、東日本大震災
以降、様相が一変した。最も早く影響が出たのが自動車関連で、
3月14日より国内向けの納品は全面的にストップし、現在でも全く
見通しが立っていない。
・一般機械等 =東日本大震災の影響により材料の入手が困難な状況になって
きており、また、購入価格も上昇傾向が続いている。回復基調にあっ
た業況も下降傾向にあり、予断を許さない状況にある。
・その他製造業=プラスチック製品製造業界では、東日本大震災後は原材料等
の調達が滞る事態となり、特に自動車メーカーの操業停止による影
響で下請けの部品メーカーは売上減少に苦慮している。製茶業界
では、諸外国での農産物の輸入規制が広がる中、お茶の輸出も止
まっている。
◇非製造業◇
・卸売業 =繊維・衣服等卸売業界では、東日本大震災の影響が少しずつ出始
め、今後、消費者の買い控えや高額商品への懸念が予想される。生
鮮食料品卸売業界では、岩手・宮城・福島の東北三県からの生鮮水
産品及び加工品の入荷量が前年同月比50%以上の減少となった。
4月以降、青果や生鮮水産・塩干加工品にも拡大する見込である。
・小売業 =自動車小売業界では、東日本大震災の影響で、新車製造がスト
ップし、品不足のため中古車の価格が高騰している。燃料小売業界
では、東日本大震災の影響もあり、消費者の供給不安心理から販
売量は増加した。
・商店街 =東日本大震災による節約志向が消費者に見られる様子。また、
一部商品、一部原材料は仕入等が停滞し各店、組合の事業活動
に影響が出ている。
・サービス業 =自動車整備業界では、修理等部品の納期に大幅な遅れがあり、
支障をきたしている。また、エンジンオイル価格等が上昇している。
旅行業界では、東日本大震災の影響で、キャンセルが多発している。
・建設業 =東日本大震災の影響で、建設部材の不足が始まっている。構造
用コンパネにはじまり、外国木材の構造材、断熱材が不足し、水回
り設備材の入荷も遅れてきている。今後、建設部材の値上がりも懸
念される。
・運輸、倉庫業=運送業界では、東日本大震災により、東北関係の自動車工場
や伝統産業の工場が操業停止の状況にい込まれ、やっと設備投
資関係の需要が出始めたものが止まっている。軽油価格は、1リッ
ター当たり8円50銭アップになり、走れば走るほど赤字が増え、苦
しんでいる状況である。
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